アントワープシップスって何?
ベルギーのアントワープに位置する、アントワープ王立美術アカデミー出身の6人のファッションデザイナーの総称。6人とは、「アン・ドゥムルメステール」「ウォルター・ヴァン・ベイレンドンク」「ダーク・ヴァン・セーヌ」「ダーク・ビッケンバーグ」「ドリス・ヴァン・ノッテン」「マリナ・イー」のことです。
しかし、マリナ・イーがデザイナーを引退したので、現在は「マルタン・マルジェラ」を加えた6人となっています。
ファッションデザイナー「ドリス・ヴァン・ノッテン」の人物像
ベルギー、アントウェルペン出身のファションデザイナー。1958年生まれで、現在は59歳。創業者である、ドリスヴァンノッテンの名がそのままブランド名になっています。
祖父の代から続く高級ブティックを経営している家庭に生まれ育ち、両親とともに買付け等に行くことで自然とデザイナーへの道を歩み始めました。アントワープ王立美術アカデミーに入学しつつも、フリーランスでデザインを手がけるなど才能を開花させていきました。
ドリスヴァンノッテンの歴史
1986年に、ロンドンコレクションに「アントワープシックス」の一人として参加。これをきっかけとして、ドリスヴァンノッテンブランドの商品化が動き始めます。
1989年には、アントワープの中心に最初のフラッグショップを設立しました。1991年には、パリのメンズコレクションに参加。その後、レディース分野も参加。そして、96年には子供服コレクションを発表するなどして、どんどん活躍の場を広げていきました。2009年には、日本の南青山に店をオープンするまでとなっています。
ドリスヴァンノッテンのメンズコレクション(2018春夏)
この年は、ドリスヴァンノッテンが持つ、美しさや儚さ、強さなどを余すことなく表現しているのが伝わりました。カラーもくすみがかったものから、トーンの華やかなものまで様々です。
シンプルで控えめなスタイルから、柄物を扱った上下の絶妙なコントラストにはドリスヴァンノッテンならではの魅力を感じさせています。ブルーの柄シャツにベーシックな茶色のチェックジャケットを合わせるなど、色彩の組み合わせが大胆ながらも絶妙なバランスを保っています。
ドリスヴァンノッテンのコレクション(2017秋冬)
この年は、ドリスヴァンノッテンの記念すべき100回目のショーで盛り上がりは想像以上のものとなりました。ブランドの全てを注ぎ込んだと言える作品には「#DVN100」というキーワードが添えられたほど。原色での幾何学模様をデザインした衣装やクローバー柄の斬新なジャケットには目を奪われてしまうほどの華やかさが感じられます。
反対に、光沢のあるダークブラウンのオーバーコートは腕の部分にファーをあしらう不思議な感覚。シンプルなのにワンポイントでアクセントが効いています。
ブランドの魅力
形式に囚われない自由な発想と大胆かつ繊細な手法で制作しているのがドリスヴァンノッテンのコレクション。美しさはもちろんのこと、儚さや色気を感じさせる不思議な魅力を感じさせてくれます。
カラーも彩がよく、派手なものからダークカラーのものまで幅広く使っていて、その美的センスはなかなか真似できるものではないでしょう。柄と柄の組み合わせを用いたコレクションも数多く、難しい柄の配色を見事に作り出しています。
ブランドの着用レポート
16AWのドリスヴァンノッテンのグリーンの総花柄ワンピースを購入した方は、「ゆったりなデザインなので小さめのサイズがちょうど良かったです。半袖タイプなのでインナーをインしてレイヤードで着こなしを工夫して楽しんでいます。」などとコメントしています。
他にもドリス100%シルクのワンピースには、大きめのサイズだったが、ドリスらしい素敵なデザインが気に入ったとのこと。とても可愛いと絶賛の声は、やはりドリスヴァンノッテンのセンスが光っているのではないでしょうか。
2016SSのMARILYNプリントTシャツを着用した方は、ワイドシルエットの目的で大きめのサイズを買われたようですが、通常で着こなすなら少しサイズが大きめでもいいかもしれないということでした。生地が柔らかいのが特徴的で、タイトに着ると体のラインが強調されるので緩めに着たかったら大きめサイズをチョイス。購入したサイズは理想どうりだったようでご満悦な様子です。
ワイドギャバジンパンツを買われた方は、ハイウエストのデザインですがやや緩めで腰に落として着こなせるとのこと。モードな雰囲気が気に入って秋~春に着用しているということです。
ドリスヴァンノッテンを知っていただけましたか?
ドリスヴァンノッテンが、どういう人物でどのようなコレクションを発表してきたのか、着用イメージはどんな感じなのかがお分かりいただけたでしょうか?表現力が豊かでアーティスティックなデザイナーのドリスヴァンノッテンが手がけるブランドは、色彩のセンスが抜群で1度は着てみたくなるものばかりでしたね。こなれた大人のイメージを演出するのにはもってこいのコレクションでしょう。
ドリスヴァンノッテンの名前は知っていたけど、詳しいことは知らなかった方も多かったと思います。実際に店舗に足を運んでみるのもいいかもしれませんね。