革ベルトの選び方は奥が深い。

実は革ベルトと一言で書いてもピンからキリまであります。1,000円くらいのぺらぺらの革ベルトから子ワニのおなかから少しだけしか取れないような高級品としての革まで様々です。

しかし時計とあなたににちゃんとマッチする革ベルトを選んであげるだけで、元々の雰囲気をさらにアップさせたり今までとはまったく違った雰囲気にもできるのです。そう、Yシャツに対してのネクタイのように主役にも脇役にもなり得る存在だと思ってもらえるとわかりやすいです。

素材で選ぶ

素材で選ぶなら、まずは時計の文字盤を見ましょう。

シャツとネクタイで例えると、シャツである時計の小窓が多かったり色が多く使われていたりすれば、ネクタイの革ベルトは地味で端正な素材のカーフがいいでしょう。逆に時計がシンプルでクラシックなデザインなら、高級感があって目をひくアリゲーターがよく合います。

このように素材の模様と時計の文字盤のデザインのバランスを上手く取るのが、良い革ベルト選びの定石です。

色で選ぶ

次に色ですが、時計に合うかどうかとどんなシーンで使うかが大事です。時計に合うかどうかは同様にシャツとネクタイで考えます。

文字盤に使われている色なら革ベルトにしても合わせやすいですし、同系色なら間違いは起こりにくいです。あと使うシーンが会社を考えているならもちろん派手な色はまずいですし、仕事の雰囲気によって色を変えるのもアリです。

つまり銀行員のようにカチッとしたイメージならベルトは黒、デザイナーのように自由な雰囲気なら派手な色など雰囲気に合わせて使うのも大事です。

長さで選ぶ

革ベルトには6~7つの穴が開いており、そこに尾錠の金具を通してひっかかる仕組みになっています。理想は中央辺りの穴を使うことで、余ったベルトを遊革(ベルトを押さえる輪になっている部分の動くほう)に通すときの長さがいちばん美しいからです。

しかし人によって腕の太さはマチマチ。あるいはオーダーメイドでつくるのが一番ぴったりにつくれます。腕の細い人用にショートサイズに仕立てることもできるので、お店で見てもらうとよいでしょう。

厚みで選ぶ

次に革ベルトの厚みを考えます。オーダーメイドのときはもちろん選べますし、既製品でも合うかどうかを選ぶときの一つの指標になります。革ベルトの厚みは時計の厚みに比例させるのが良いです。つまりゴツくて分厚い時計ほど、厚みのあるぎっしりした革ベルトが合うということです。

着け心地に大きく関わってくる部分です。オーダーメイドでは厚さを数字で選べるので、サンプルを時計に当てながらイメージしてみるのが一番いいです。

裏面で選ぶ

革ベルトは実は裏面も選ぶことができます。裏面の色を選べたり、裏面を耐汗仕様にすることもできます。特に耐汗仕様は非常に優秀で夏に大活躍します。

本来革ベルトは裏面から汗が染みてしまいにおいの原因になったり劣化を早めてしまいます。しかし耐汗仕様にすることでラバーコーティングをし、汗が直接吸収しないようになっているので本来1~2年でダメになってしまう革ベルトを倍程度長い寿命で使うこともできます。

まとめ

革ベルトの選び方をまとめました。なんとなく最初に付いている革ベルトと同じ仕様を選びがちですが、単純に色を変えるだけでもとっても楽しいおしゃれができます。おしゃれにも機能としてもいろんなことができる革ベルト選びは、一度知るともう病みつきです。

一度オーダーメイドした人は大抵ずっとオーダーメイドで使います。着けている時計を輝かせるだけじゃなく、着ける人のセンスもアピールできる革ベルト選びをぜひ楽しんでみてください。